記事一覧

(15) 上谷直希 詰パラ2017-3

45銀、64玉、67香、65銀合、75銀、55玉、66銀、同銀、75龍、同銀、56香まで11手新作と類作は紙一重である。本作は3手目あたりからは前例のある手順で、芹田修氏に決定版がある。私も37年前に似たような手順で発表している。正直、投稿するには勇気がいる。作者も迷ったようだ。既成の手順を含んでいても、独自の創意工夫で新作に仕上げるーーこれも作家の手腕。作者の主張は盤面5枚、とりわけ46角の配置にある。試行錯誤を重ねて46...

続きを読む

(14) 小林尚樹 詰パラ2016-8

72桂成、同玉、73歩、62玉、63歩、同成銀、72歩成、同玉、84桂、61玉、62歩、同成銀、73桂、同成銀、64香、同成銀、(途中図)83馬、同飛、63香、同飛、53桂、62玉、72金、51玉、61金、同飛、同桂成、同玉、53王、71玉、61角成、同玉、62飛、51玉、52飛成まで35手2016年の中編ベストは惜しくも看寿賞を逃したこの作品。大量の持駒を駆使して局面を少しずつ変化させていく技法は小林氏の十八番である。この作品では匠の技が冴えに冴...

続きを読む

(13)武島広秋 詰パラ2016-5

71角、34玉、43飛成、24玉、36桂、同香、23と、同馬、25銀、同桂、35角成、同玉、44龍まで13手2016年の看寿賞が発表された。短編は上谷直希氏作を予想していたが、私が選ぶベスト作品はこれである。この作品が一般推薦でも選考委員の一次投票でも選ばれていないのを見て、ゾクゾクっとした。「みんな見る目がない」などと言うつもりは毛頭ない。自分が選んだベスト作品がかすりもしなかったことに快感を覚えたのである。詰将棋の評...

続きを読む

(12) 行き詰まり 詰パラ1989-3 

「新たなる殺意」72香成、97龍、73龍まで3手。初手73香成には86歩合が妙防で、以下同角、54玉、56龍、98龍で詰まない。解答者183人中、半数を超える98人がこの罠に落ちてしまった、伝説の3手詰である。今年の5月、岡山の会合で作者と初めてお会いした。早速、この作品の話題になったのだが、作者から耳を疑う衝撃的な真実を打ち明けられる。「これは今日初めて言うんですが、実は......私も偽作意に引っかかってまして。最初の作意...

続きを読む

(11) 藤井聡太 詰パラ2014-2

58金引、38玉、56馬、47銀成、48金、同玉、66馬、57成銀、同馬、38玉、47銀、同桂生、48馬、同玉、39銀、同桂成、58龍まで17手藤井四段は桂の使い方がうまい、と言われている。29連勝を達成した増田四段戦でも、77桂→65桂の二段跳びから、53桂の重ね打ち。詰キスト好みの手順が飛び出し、一気に寄せの態勢に入った。本作を発表した年の解答選手権席上で藤井少年と会話をしたことがある。「高校の作品(上図)は桂の二段跳ねから作...

続きを読む