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記事一覧

(12) 行き詰まり 詰パラ1989-3 

「新たなる殺意」72香成、97龍、73龍まで3手。初手73香成には86歩合が妙防で、以下同角、54玉、56龍、98龍で詰まない。解答者183人中、半数を超える98人がこの罠に落ちてしまった、伝説の3手詰である。今年の5月、岡山の会合で作者と初めてお会いした。早速、この作品の話題になったのだが、作者から耳を疑う衝撃的な真実を打ち明けられる。「これは今日初めて言うんですが、実は......私も偽作意に引っかかってまして。最初の作意...

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(11) 藤井聡太 詰パラ2014-2

58金引、38玉、56馬、47銀成、48金、同玉、66馬、57成銀、同馬、38玉、47銀、同桂生、48馬、同玉、39銀、同桂成、58龍まで17手藤井四段は桂の使い方がうまい、と言われている。29連勝を達成した増田四段戦でも、77桂→65桂の二段跳びから、53桂の重ね打ち。詰キスト好みの手順が飛び出し、一気に寄せの態勢に入った。本作を発表した年の解答選手権席上で藤井少年と会話をしたことがある。「高校の作品(上図)は桂の二段跳ねから作...

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(10) 真島隆志 詰パラ2008-6

48角、同桂成、44角、35角合、27金打、15玉、35飛、25香合、26金、同玉、33飛成、35桂合、同龍、16玉、27角、同香成、28桂、同と、17金、同玉、15龍まで21手3手目は53から打ちたいところだが、35銀合で逃れる。この合駒に備えて44角と打つ。35角の捨合はすぐには取らない。27金と打ってから35飛と引くのがうまい手順。25香合に対しては、打ったばかりの金を滑らせる。感触のよい捨駒である。不思議なことに44角での王手がまた現れ...

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(9) 中村雅哉 詰パラ2006-11

29飛、28銀合、同飛、同玉、39銀、18玉、19金、同玉、16龍、29玉、19龍、同玉、73角、29玉、28角成まで15手中村氏の作品で盤面5枚の簡素な初形は珍しいと言えるだろう。まずは29飛と打って合駒を訊ねる。安い合駒なら18角があるので、銀合が最善の受け。同飛、同玉となって、ぴたっと手が止まる。すぐに目につく37角は捕まりそうで捕まらない。この局面で39銀! 想定外の捨駒である。9手目からは共有手筋に入る。39銀の1手だけで...

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(8) OT松田 近代将棋1975-6

61飛成、62歩合、45馬、74玉、72龍、65玉、66歩、同玉、56金、67玉、63龍、同歩、68歩、76玉、54馬、75玉、65馬まで17手本作を初めて見たのは「この詰2010」だが、11手目63龍捨ての衝撃は相当のものだった。最初は何がなんだかわからない。①61飛成、62歩合 わざわざ歩合をさせる②61龍→72龍③72龍→63龍!  62歩を取らず、62歩の頭に龍捨て!62歩を取ってしまうと、65歩の中合があるのだ。以下同龍、66歩合となって、「68歩が打歩...

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(7) 井上徹也 詰パラ2004-12

22歩、同玉、44角、21玉、11角成、同玉、14香、13銀合、12歩、21玉、22歩、同銀、33桂生、同銀、11歩成、22玉、13香成、同玉、12角成まで19手私は初形を重視するタイプなので、こんな図を見つけると「ひとめぼれ」である。額に入れて飾りたいほど気に入っている。手順だってなかなかのものだ。中合の銀をさらりと2回動かしてしまう。33桂と跳ねる手触りのよさ。そして、打ったばかりの香と歩をきれいに捌く収束は、あまりにも出来...

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(6) 吉田 健 近代将棋1968-12 (不完全作)

74香、62玉、63歩、同玉、55桂、64玉、73香成、75玉、65金、同玉、64龍、同玉、63桂成まで13手香、桂と打っていき、この2枚が裏返る詰め上がりは理想的な構成と言える。3手目の歩を叩く手が少々ぬるいので、持駒の歩は63に配置したいところ。しかし余詰筋が強すぎて防ぎようがない。この詰め上がりがかっこいいので、別の展開で逆算を試みたことがあるのだが、なかなか思うように仕上がらない。【追記】通りすがりさんから「余詰で...

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